目次
コンプレックスのかたまり
私にはコンプレックスがたくさんあります。
コンプレックスがたくさんある状態というのは、他の人から見たら、多分とても不健康。
人に対する目も厳しくなるし、自分に対してはもっと厳しくなる。
そんな日々の中で、コンプレックスが爆発しそうになると、どうしても私は男性と体の関係を持ってしまうのです。
容姿に自信がない
もともと、幼い頃から容姿に自信がありませんでした。
両親からは可愛がられて育ってきたのですが、自分のことをどこか客観視するクセのある子どもで、どれだけ「可愛い」と言われても、クラスメイトのあの子の方が顔の造作が整っていて可愛いでしょう。と突き放してしまうような、いわゆる可愛くない子ども。
それは、中学、高校、専門学校、社会人になっても変わらず、自分のことを外見で選んでくれる人は居ないだろうと心の中で思っていました。
学生時代のことを今思うと、「街中を歩いていてもスカウトされないから、自分は容姿が良くない。」という極端な考え方で生きていたのだと思います。
もちろん、今でも自信はありませんが特に専門学校の時は気持ち的にピークでした。
性格に自信がない
外見が良くないならば、性格でカバーをすれば良い。という考えに多くの人がなると思いますが、本当にコンプレックスを持っている人は違うと思うのです。
コンプレックスは、人と自分を比べたり評価したりする思考のクセだと思っています。
そういうような考え方だと、性格も歪むのです。
あらゆるコンプレックスを持っていますが、私は人との接し方自体にもコンプレックスを持っていました。
「あの子は見た目が良いから、こういう成長をしてきて、こういう思考回路で、きっと私のような人を馬鹿にしているんだろうな。かわいそうに思っているんだろうな」
「あの子は見た目があまり良くないから、きっとこういう事に苦労している。きっとあの部分はコンプレックスに思っているんじゃないか」
こういう目で人を見ています。
いつも心の中で何かがいじけているような。
自分で考えて、自分を慰めて、…でも、そんな自分がほとほといやになる。この繰り返しです。
そんな時にコンプレックスがなさそうな、見た目も性格も良い天真爛漫な女性に話しかけられると、もう気持ちの中では不満が大爆発。
でも、彼女にコンプレックスをぶつけた所で更に自分が惨めになるだけなので、ひっそりと自分の胸に留めます。
こんな思考グセを持っていると、どんどん気持ちが暗くなり、人と目をあわせて会話をすることも辛くなってくるのです。
男性との体の関係が私を救う
このように、見た目も性格もコンプレックスまみれ。
これは、専門学校で授業を受けている時も、就職して仕事についてからでも変わりませんでした。
でも1つ、私を救うものが出来ました。
それは、男性との体の関係でした。
これに目覚めたのは、社会人2年目。
当時、彼氏も居たのですが知り合ったばかりの男性とすぐにそういう関係になった時、初めて「満たされた」と思ったのです。
求められている間は自信が持てる
その男性とは、専門学校の時の友人という関係でした。
コンプレックスだらけの私は友人も少なかったのですが、中でもマメに連絡をくれ続けていた数少ない友人です。
社会人になり、近況を報告しあおう、という名目で2人で会い、ほどよくお酒を飲んで帰ろうとしていたところ、サッとエスコートされてホテルに行ってしまいました。
私はお酒が弱いので、あまり飲まないようにはしていたのですが、そこそこの酔い具合。
彼氏が居るけれど…大人だし、いいのかな…、とぼんやり考えながらも彼と体の関係を結んでしまいました。
そのホテルまでに行くまでの道や、ホテルについてから「そういう」雰囲気に持っていく間、今までに無い感情になりました。
「彼は、今ここに居る”私”のことを求めている」
確かにそう感じたのです。
自分のことだけを見てくれる時間
彼に抱かれている間、彼は私のことだけを見ていました。
もちろん、1対1だからそうですよね。
それが、とてつもなく幸せな時間でした。
スマートフォンやテレビなどの他の情報も一切たって、私だけを見ている。
もちろん、当時付き合っていた彼氏もそうだったと思うのですが、彼とは付き合って3年ということもありマンネリ化していたのかもしれません。
特別ロマンチックな言葉やシチュエーション、行為があったわけではないのですが、とにかく満たされていました。
今まで知っていたけれど、知らなかった、男性のにおい、手触り、呼吸…
全てが愛しく感じて、ホテルを出た後から次の日、次の次の日、その1ヶ月後までずっと行為を思い返してしまうほど。
彼とはそれからも月に1-2回連絡をとり、たびたび行為を繰り返していました。
体の関係が終わった後に、更にコンプレックスが爆発
体の関係、つまりはセックスフレンドになってしまった彼と私。
1つ見て見ぬふりをしていたのが、彼には彼女が、私には彼氏が別に居たことです。
どんなに求め合っても、最後はお互いに自分の恋人のもとへ帰る。
そんな背徳感のもと関係を続けていたのですが、ある時ぱったり彼と連絡が取れなくなってしまった時がありました。
メールをしても、勇気を出して電話をしてみても返ってこない。
何か悪いことでもしたのかな、体調でも悪いのかな、と心配でたまりませんでした。
その時に気づいてしまったのです。
私はいつの間にか彼のことを本気で好きになってしまっていたことに。
そして、彼からしたら私は遊びの対象でしかなかったことに。
何度も同じことを繰り返す
彼と連絡がとれなくなってからの私はひどいものでした。
付き合っていた彼氏とも疎遠になり、もとから持っていたコンプレックスは更に強くなりました。
セフレの本命彼女をSNSで探し、自分の見た目とくらべて落ち込んだり、自分のだめな所ばかりを見てつらくなり、自暴自棄になりました。
そして、そんな時にまた出会ってしまうのです。
体目的の男性と。
男性からしたら分かってしまうのでしょうか。
体の関係を結び、連絡が取れなくなり、また別の男性と会う…。
この流れを5回ほど繰り返し、その間に付き合っていた彼氏とも別れてしまい、心身ともにボロボロになってしまいました。
救ってくれたのは、同性の友人
文字通り、沢山の男性に遊ばれて疲れ切っていた私を救ったのは同性の友人でした。
「やるなら、自分も遊びだって割り切らなきゃだめ。本気になる方がバカ」
当たり前のことを言われました。
ですが、当時の私はそのことにも気づく余裕は無く、彼女の一言に衝撃を受けたのです。
コンプレックスとともに生きる
私は、男性との体の関係を結び、その間だけは目の前の自分を魅力的だと思っている、と感じて満たされていました。
ですが、彼らからしてみたら私の心の悩みや顔の造作はどうでも良かったのかもしれません。
彼らが私と向き合っている時の気持ちの大きさと、私側からの気持ちの大きさの差。
いつの間にか自分のコンプレックスの悩みを彼らに乗せて解消しようとしていたのだと思います。
ですが、彼らは私のコンプレックスを解消しようとは1ミリも思っていません。
悲しいですが、自分のコンプレックスは自分で向き合い、解消していくしか無いのだと思います。
友人の一言から、徐々に私の精神状態も回復していきました。
それまでも少数の男性との関わりはありましたが…今では新しい彼氏も出来、余計な体の関係はありません。
何が健康的な状態なのかは人によって違うと思いますが、堂々と1人の彼に向き合い、少しずつですがコンプレックスも打ち明けている今の関係は、私の人生史上で最も健康的です。
これからも、自分と彼を大切にして生きていこうと思います。
寂しいから、自信が無いから。と体の関係を許してしまっている女性が居たら私も言いたい。
本気と遊びでちゃんと割り切って、向き合いましょうね。
by akane
記事公開日 2017/12/02
最終更新日 2017/12/02