ある日鏡をの中の自分をじっくり見ると、目の下に白いブツブツがありました。吹き出物かな、白ニキビかなと思って触ってみるものの、つぶれない、取れない。この白いブツブツの正体は一体なんでしょうか?
白いブツブツの正体は『稗粒腫』
ニキビのように中から白い皮脂が出てくるかと思いきや、押しても、引っ張ってもつぶれないこの白いブツブツの正体は『稗粒腫(はいりゅうしゅ・ひりゅうしゅ)』です。角質の塊が毛穴や汗の管の中につまってできたものなんだとか。
『稗粒腫』の「稗」は「ヒエ」とも読みます。雑穀の「ヒエ」です。稗の粒は米粒よりも小さく黄色っぽい色をしており、確かに稗粒腫と似ていますね。
「腫」という名前がつくので「腫瘍」ということですが、良性のものなので気にする必要はないそうです。
また、主に目の周りに出来る『稗粒腫』は直径1~2㎜なので遠目から見れば目立つものではありません。
『稗粒腫』が出来る原因とは
『稗粒腫』の原因は体質的なものといわれています。また、角質が溜まっているということや肌の新陳代謝が悪くターンオーバーが正常でないと、できやすくなるそうです。他にも、火傷などの強い刺激があった場合にできることもあるともいわれていますが、現在専門的な研究がほとんどなく、できる原因や予防については解明していないそうです。
また、『稗粒腫』ができるタイミングは様々で、10代からできる人もいれば、年齢を重ねてからできる人もいます。
数年かけて角質が少しずつ溜まり、あるとき、中のかたまりが限界に達すると外に押し出されます。すると、肌がきれいに平らになるのですが、新しく次々にできるため、常に目の周りに小さな白いブツブツがあるという状態になってしまうそうです。
『稗粒腫』を作らないようにする方法
体質が大きな原因といわれていますが、日頃のケアによってなるべく作らないようにする方法があります。
・角質ケアなどのスキンケアでターンオーバーを整える
・規則正しくバランスのよい食事を心がける
・皮膚に十分な保湿
・十分な睡眠
・顔に刺激を与えない
肌のターンオーバーは夜の寝ている間に起きます。肌をきれいに保つためには、十分な睡眠は欠かせません。また、肌をきれいに保つことで余計な菌が繁殖したり、皮脂が詰まることも少なくなると思います。これらは一朝一夕ではできないことなのでじっくりと取り組む必要があります。
決して自分で取らないで!治療は病院で行いましょう
『稗粒腫』は皮膚科または形成外科で治療することが出来ます。病院での治療法は2種類あります。
稗粒圧出法
稗粒腫に針で穴をあけ、角質を押し出して取り出す方法です。簡単に行えますが、あまりに小さい稗粒腫には行えないことや、針で刺すので痛みを感じる、刺し方によっては傷跡が残ってしまうというデメリットもあります。
レーザー治療
摘出した後の傷が小さくて、きれいに仕上がり、痕が残りにくいのが特徴です。根本から削り取ってしまうため、針で押し出す治療法と異なり再発リスクも低くなります。「レーザー治療」は効果の高い治療法ですが、正常な皮膚にも多少のダメージを与えるため、軽い痛みを伴うことがあります。
どちらも保険が適用されるかどうかは確認が必要です。病院での治療ではなく、自然治癒という方法もありますが、自然治癒には数年単位の時間が必要です。
また、自分で何とか取れないかと考えられる方もいらっしゃいます。『稗粒腫』は角質だけでなく奥底に隠れている嚢もうまく取り出さないといけません。とても危険なので、間違っても自分で取り除くのはやめましょう。
「一刻も早く『稗粒腫』を無くしたい」という方は病院で治療しましょう。しかし、病院で治療しても何度でも同じ場所に繰り返しできてしまうのが『稗粒腫』の厄介なところ。『稗粒腫』を完璧に治すためには、できにくい体に変えて繰り返しを予防することが重要です。
by anone編集部
記事公開日 2020/07/16
最終更新日 2020/07/16