生理痛の症状は、腹痛・腰痛・吐き気・頭痛など様々です。
私は中学1年生の頃に生理が始まりました。
生理になると周りの友達は、「お腹が痛い……腰が痛くて辛い」とよく話していましたが、私は、20代半ば頃まで生理痛というものをほとんど経験することなく過ごしていました。
目次
急に始まった生理痛の原因は、立ち仕事と冷え?
接客業をしていたので、冬でもパンスト1枚にパンプスを履き、毎日8時間以上立ちっぱなしの生活をしていました。
そんな生活を何年か続けていると、なかったはずの生理痛に悩まされるようになりました。
生理が始まると、4日目まで鎮痛剤を飲まなければ立っていられなくなるほどでしたが、「冷えかな……?年取ったし仕方ない、ちょっと強い薬を買ってみよう」と特に気にせず過ごしていました。
しかし、症状は悪化する一方で、気が付くと8時間勤務の間に鎮痛剤を2回も飲むようになっていました。
内診が苦手で産婦人科の受診を敬遠していましたが、生理痛が耐えられなくなり、ようやく診察を受ける決心をしました。
内診と子宮ガン検診、そして診断結果
その日は、内診と、生まれて初めての子宮ガン検診を受けました。
その頃は、子宮癌検診の知識が全くなかった為、生理痛の相談に来たはずなのになんで子宮癌検診も受けるように言われるの?生理痛の原因がガンとかあるの?と急に怖くなって頭が真っ白になったことを思いだします。
診察は、子宮癌検診から始まりました。
その後、エコーで子宮の様子を診てもらっていると、先生から「生理痛酷い?生理前もしんどくない?」と聞かれたので、「はい。生理の1週間前位から調子が悪くなります。」と返答。
「ここ見て!だいたい4cm位かな、子宮の中で出血してるの見える?これが原因やね。」とエコーを見ながら言われました。
その時、「子宮の中で出血ですか??」と私がびっくりしていたら、20~40代の女性に発症しやすい子宮内膜症という病気にかかっていると教えてくれました。
子宮内膜症は、子宮内膜・それと似た組織が子宮内膜以外の部位にも発生し、生理が来るとその部位でも出血が起こり、強い痛みの症状が出るようです。
子宮内膜症は、毎月繰り返し生理がくることで、出血による癒着がおこり、症状が悪化し、痛みが酷くなります。
そして子宮内膜症が悪化すると不妊の原因になることもあると説明されました。
「子宮内膜症?不妊?」
たかが生理痛と思っていた症状の原因が病気で、更に不妊になる可能性があると言われてびっくりし、その時は何も話すことが出来ませんでした。
子宮内膜症の治療で低用量ピルの服用を始める
子宮内膜症の治療には、手術療法・薬物療法があります。
軽度の子宮内膜症であれば自然治癒する可能性もあるようですが、私の場合は4cm出血し、すでに痛みなどの症状も出ていたため、症状が悪化しないように低用量ピル「ルナベル」の服用を進められました。
私は、ピルに対して避妊が面倒な人が飲む薬・飲むと発がん性リスクが高まるというようなマイナスイメージを持っていたため、飲むように言われた時は、少し抵抗がありました。
しかし、低用量ピルには
- 子宮内膜症や子宮体がん・卵巣がんなど女性特有の病気になるリスクを下げる効果があり
- 服用すると体が妊娠した状態になることで排卵が止まり
- 子宮内膜の増殖が抑えられて月経量が減ることで
子宮内膜症の悪化を防ぎ、生理痛を軽減する働きがあると説明を受けました。
そして将来妊娠を希望するのなら、症状が悪化しないように、ピルの服用を早めに始めることをすすめられました。
低用量ピルは、避妊だけでなく、様々な目的で処方される薬だという説明を受けて安心し、私は低用量ピルの服用を始めることにしました。
子宮内膜症の治療……低用量ピルの副作用に苦しめられる
処方を受ける際、低用量ピルはホルモン含有量が最小限に抑えられているからそこまで心配する必要はないけど、飲み始めて1ヶ月位は、悪阻みたいに気分が悪くなる人もいると説明を受けました。
「副作用か……でも私はないわ!」と勝手な思い込みをしていましたが、服用直後から激しい吐き気に襲われ食事がほとんど食べられなくなってしまいました。
人混みやちょっとした匂いにもとても敏感になり、常に気持ちが悪い……という症状が1日中続き、あまりにも辛く、担当医に相談しました。
すると「どうしても辛いならピルを止めるしかないけど、しばらく続けると吐き気の症状は日に日に治まってくるはずだから」と言われ、服用を続けましたが、吐き気は結局1ヶ月間続きました。
確かにその1ヶ月間は大変でしたが、それ以降は特に副作用に悩まされることはありませんでした。
低用量ピルの効果
私は、1日1錠21日間服用、7日間休薬するタイプの低用量ピルを服用していました。
休薬期間に入り薬の服用を止めて2・3日経つと消帯出血という生理のような出血が起こります。
消退出血は生理と比べ出血量も少ないため、生理痛を感じることがなくなりました。
低用量ピルを飲み始めてからは、生理周期が規則正しくなり、生理前の辛い症状(頭痛や吐き気・肌荒れなど)もなくなりました。
低用量ピルの副作用による吐き気で1ヶ月間苦しみましたが、服用を始めてからは、生理の影響によって起こる様々な症状から一気に開放されました。
低用量ピルを5年服用し、妊娠
子宮内膜症の診断を受けてから、結婚して妊活を始めるまでの5年間、低用量ピルの服用を続けていました。
結果、子宮内膜症は4cm以上大きくならず、心配していた不妊にも悩むことなく、ピルの服用を止めた翌月に無事妊娠することが出来ました。
娘が生まれてから、子宮内膜症の治療を受けておいて本当に良かったと改めて思いました。
生理痛は、女性なら誰にでもありうる症状です。
たかが生理痛と考えてしまいがちですが、もしかするとその症状の裏には、病気が隠れているかもしれません。
生理痛や出血量など、気になる症状がある場合は早めに医師の診察を受けることをおすすめします。
by yunon
記事公開日 2017/07/10
最終更新日 2017/07/10