だんだんと日差しが強く、汗ばむ季節になってきました。汗っかきの人はダラダラと止まらない汗に恥ずかしい思いを人一倍してきたのでは?汗だけでなく、汗による化粧崩れや洋服のシミも気になりますよね。
簡単にできる、おすすめの汗を抑える方法をご紹介します。
目次
汗はなぜ出るのか
汗が出るのは体温調節のためです。人は体温が43℃以上になると身体に大きなダメージを受けます。体温が高くなりすぎないためにも、汗を出して身体の熱を下げることで体温調節をしています。
汗が出るのは気温が高いときだけではありません。運動をして身体が温まったときや、風邪で熱を出したとき、食事した後などさまざまです。食事というと、温かい食べ物や辛い食べ物のイメージがあるかもしれませんが、それだけではありません。食べ物を消化するときに発生されるエネルギーのことを代謝と呼びます。この代謝により身体の中では熱が発生します。
このように、普通に生活している中でも身体の中で熱が発生し、時に汗として出てきます。
汗を少しでも抑える方法
汗っかきの原因は個人差があります。いろいろ試して、自分に合った方法を取り入れてみてくださいね。
リンパ節のある場所を冷やす
体温が上がっているときにはリンパ節のある部分を冷やすと良いでしょう。リンパ節は首や脇の下、太ももの付け根、ひざ裏、左の鎖骨下あたりです。
特に、首の後ろを冷やすと顔から出るダラダラとした汗を止めるのにとても効果があります。冷感ジェルや保冷剤、凍らせたペットボトルなどをタオルで包んでで冷やしてみてはいかがでしょうか。
食事内容に気を付ける
たんぱく質を多く含む肉類は、通常よりも熱を産生させる食べ物です。そのため、体温が上がりやすく、汗もかきやすくなります。たんぱく質を多く食品でも、大豆製品は発汗を抑える成分「イソブラボン」多くが含まれているので、大豆製品は積極的に摂ると良いでしょう。
また、夏野菜もおすすめです。夏野菜と言われるトマトやキュウリ、ナスなどには身体を冷やしてくれる働きがありますよ。
ツボを押す
半側発汗効果で顔の汗を抑える
乳首から指2~3本ほど上にある場所(屋翳:おくえい)と脇の下のあたり(大包:だいほう)を指で3分程度圧迫しましょう。顔や頭などの上半身の汗を抑える効果があります。
これは半側発汗といわれており、身体のある部分を押すとその部分は汗が止まり、反対側の場所が汗をかきやすくなります。舞妓さんはこれを取り入れており、帯で胸を圧迫することで汗をかかないようにしているそうですよ。
脇の下を抑えて顔の汗を抑える
脇の下を手の平で圧迫しましょう。顔の汗を抑えるのに効果的です。脇の下にある交感神経を刺激することで汗を抑えることができます。圧迫する面積は汗をかいている部分に比例するので、なるべく広範囲を圧迫すると良いでしょう。
手のツボを押さえるて全身の汗を抑える
後谿(こけい):手をギュッと握ったときに飛び出てくる小指の付け根あたりにあるツボ
合谷(ごうこく):人指し指と親指の骨が交わる部分から、少し人指し指に近い場所にあるくぼみ
これらのツボやくぼみを指やツボ押し棒などをつかって3秒×5回ゆっくり押しましょう。
単なる汗っかきとは違う?病気の可能性もある汗っかき
汗をかく原因は気温や運動、食事によってだけではありません。病気が原因となって汗っかきであることもあります。心当たりがある方は一度病院で相談してみてくださいね。
多汗症
多汗症は、暑い場所にいるわけでもなく、運動をしているわけでもないのに、汗が大量に出てきてしまう症状です。特に手の平、脇、顔などに汗をかく人が多いです。
汗をかくことによって緊張度が増してしまい、さらに汗をかいてしまうのが多汗症の特徴といわれています。多汗症の原因ははっきりと解明されていませんが、多くは精神的ストレスが原因とされています。人前で発表することやテストによる緊張により、交感神経が過剰に働き、多量の汗をかきます。
糖尿病
肥満が原因で糖尿病になっていることで、多量の汗をかくことがあります。
自律神経失調症
自律神経失調症とは交感神経と副交感神経のバランスが崩れることにより起こる病気です。多くは副交感神経の働きの不調により、交感神経が過剰に働き、多量の汗をかきます。
バセドー病
バセドー病とは「甲状腺機能亢進症」ともいわれているホルモンバランスの崩れによる病気です。
全身の代謝が高まり、カロリーの消費が激しく、多汗や頻脈がみられます。また、食欲も亢進するため、体重が減少します。
更年期障害
更年期になると、エストロゲンと呼ばれる女性ホルモンが減少します。それにより、自律神経失調症状がみられるため、汗が多くなります。その他にも、ほてりやのぼせなどの症状も更年期障害の特徴の一つです。
緊張状態が続くとき、身体の調子が整わないときなど、普段汗をかく状況でないときに大量の汗が出るときは病気の可能性があるので注意してください。病気の疑いがなく、汗が多量に出てしまうときは少しの工夫で抑えられることがあります。道具を使わなくてもできることや日頃から取り組めることもあるのでぜひ試してみてください。
by anone編集部
記事公開日 2018/06/15
最終更新日 2018/06/15