女性の最大のコンプレックスの1つといえば、「体型」ですよね。
「体型」でも “胸を大きくしたい”“ウエストを細くしたい”“足を細くしたい” といろんな身体の部分が気になることもありますが、願望はそれぞれ。
ですが、 “やせたい” という願望は単純明快でみんなが共通して抱いてるのではないでしょうか?
でもちょっと待ってください。
「体型」がコンプレックスなのに「体重」にすりかえてしまうなんてこと、してませんか?
「体重」は目に見えて数字として表れるので、ダイエットの目標になりやすいですよね。
私もそうでした。
目次
体型ではなく体重が気になる
私は最初から「体型」でなく「体重」が気になってしまったのです。
小学校4年生、思春期時期に入った頃。
それまでもどちらかといえばぽっちゃり体型でしたが、気にしたことがありませんでした。
それが、ある時、急に気になってしまったのです。
身体計測での「何キロだった?」が全ての始まり
私の通っていた小学校では、身体測定の時、4年生から急に体重計に目隠しをして測るようになりました。先生は思春期の女の子の気持ちを考えてのことだったと思います。
ですが、それが私にとって逆効果でした。
「体重」というものを意識してしまったのです。
オープンになっていれば気にならなかったものを、隠されているから余計に気になってしまう子ども心。
もちろん始まるのは「何キロだった?」と友達同士で言い合いっこ。
自分の体重を友達に伝えることが恥ずかしいと思ったのが、コンプレックスのきっかけです。
失敗しか無い。人生初めてのダイエット
子どもですから単純に「食べなければ太らない」と考えました。それが生まれてはじめてのダイエットです。
とはいえ、なんせ食べることが大好きでしたからやめれません。
朝ごはんを食べなかったり、その反動で晩ごはんを食べ過ぎたり。
やめようと思えば思うほど食べたくなって、反動がでていたように思います。
みなさんも同じ気持ちになったことはありませんか?
その時期はちょうど初潮が始まる前でしたから、母親にすぐに注意されました。
今思えば、その頃は肥満ではなくただの幼児体型だったとも思いますが、ただただ友達より体重が重いことを恥ずかしく思ったものです。
太りやすい時期・太りやすい環境
中学から私立の女子高へ進学したことをきっかけにさらに太りました。学校内に自動販売機があり、売店や食堂はいつも開いていたのです。
食事の時間を守らず、いつでも休み時間など食べたい時に食べていたことを思い出します。
小学生の間は同性の目が気になったのに、中学生になると異性の目が気になります。
その異性がいないのです。コンプレックスから解き放たれたような錯覚に陥りました。
その後の体重はずっと右肩上がり。中高一貫校なので、6年間そんな生活を送っていたのです。
気づいたら155センチ、65キロに
なぜかちょうどぽっちゃり好きな彼氏ができてしまい、コンプレックスに蓋をしたまま過ごせていたのです。
それでも、かわいい服が着れなかったらプチダイエット。夏に海に行くとなればプチダイエット。…そしてリバウンド。それを何度となく繰り返し、155センチ、65キロといえば、完璧な肥満体になっていました。
それが、結婚を意識した25歳の時。
ウェディングドレスの試着がコンプレックスを大爆発させることとなりました。
憧れのウェディングドレスのはずなのに
まず、入らない。そもそもおしゃれなドレスショップでは5-7号が基本。
試着自体ができないんです。
女の子はだれしもウェディングドレスへの憧れがありますよね。
それがガラガラと…崩れていく音が聞こえた気がしました。
そもそも日常では他人に着替えを手伝ってもらうことがありません。
ですが、ドレスの試着は鏡の前で他人に着せられるのです。
もちろん、うしろのファスナーはがら空きです。
「ドレスラインを選んでもらえたら、サイズは後から取り寄せますので、安心してくださいね」との優しいスタッフさんの一言に余計にへこみました。
コンプレックスってプライドが傷つく部分なんですよね。
同じタイプのドレスが着れたって、きれいなラインがでないことは素人でも分かります。
やっぱり、結婚式では一番素敵に見られたいじゃないですか。一生に一度ですもの。
挙式日までまだ1年以上ありました。
「本気」で臨んだ決死のダイエット
「ぜったい痩せてやるー!!!」と本気の本気のダイエットに取りかかりました。
今までこれほどスイッチが入ったことはないかもしれません。
プチダイエットをしては、リバウンドしていた学生の時とは違います。
食事制限・運動で不健康に5キロ痩せ
まずは食事。低カロリーの野菜と高タンパク質のささみ、満腹感をだすため炭酸ソーダ。
20時以降は何も口にしない。
次に運動。自分ひとりで運動嫌いの私ができるはずもない。
“もったいない”感覚に自分自身でつけこみ、スポーツジムに入会。
入会金や月会費もばかにならないと、1回あたりが少しでも安くなるよう、月15日・1日おきで通いました。
ファスナーのとまらなかったドレス姿を携帯の待ちうけにし、挫折しそうな日も諦めずに2ヶ月続いた頃。
5キロ痩せていました。気分はルンルンです。
でも、肌つやがよくない。
お腹の贅肉は垂れている。垂れているというよりのびてる。
「体重」は減っても「体型」がよくなるわけではないとがっかりしました。
キレイになるためのダイエットを再開
体型が崩れてしまっては意味が無い。今までのダイエットではダメだ。
そう思い、食事制限を見直しました。
今までは、家族と一緒に食事をすると食べたくなるからと、特別メニューを1人で食べていました。
全然おいしくありません。いや、味覚的にはおいしかったでしょうが、おいしく感じることはできなかったのです。
そこで、食べる時間をきっちり決め、朝食は7時、昼食は12時、夕食は19時。20時以降は水以外口にしない。
そこだけをしっかり守りました。
家族と同じメニューに戻し、量は80%に制限、一緒に食べるようにしました。
食事制限の活路を見出した後は、運動の方も改良しました。
スポーツジムの運動も痩せるために、ひとりで自転車やランニングなど有酸素運動ばかりしていたのを、友人と水泳をしたりプログラムに取り組んだりと楽しむことにしたのです。
一気に5キロ体重は減った後、ダイエット法を改善してから1ヶ月間、1キロも減りませんでした。
停滞期にも入っていたようです。1ヶ月で体重の2%以上減量すると、身体が危機感を感じるのです。
目で見える数字がへっていく快感を味わった後での停滞期はとても辛かったです。
それに、体重が減らないことで“頑張れていない”“自分に甘い”なんて自己嫌悪になることもありました。
きついダイエットの時には無かった「満たされた」状態でのダイエット
停滞期で、少し私の気分が沈んでいた時、家族が「また一緒に食事ができて嬉しいわ」と言ってくれました。
はっとしました。
「そうだ、毎日一緒に食事ができるのも結婚するまでのもう少しの間だ。」
そう実感して、なんだかプライドに左右されて、減量だけに捉われていた自分を反省しました。
自分を認めることができたせいか、ストレスがなくなったせいか、停滞期をぬけたせいか。
また、体重が減り始めました。
そして、「体重」だけではなく「体型」に変化がでてきました。
ウエストがくびれ、足もほっそりしました。
そして、肌にも影響が。これは思いのしなかった嬉しいご褒美でした。
ダイエットという制限を楽しめるように
“ダイエット”ってそもそもの意味は「健康のために制限すること」なんです。
減量することで、身体も心もささくれていたら、それは“ダイエット”とはいえません。
成長期の子どもが減量することが健康にいいわけありません。
急激な食事制限と過激な運動をすることが健康にいいわけありません。
ストレスをためて心の疲労がたまることが健康にいいわけありません。
自分が制限を楽しめた時にはじめて“ダイエット”になるのかもしれません。
私にとっては、家族との食事の大切さに気づいたとき、友人と身体を動かす喜びを感じたとき、体重は減っても失敗だった偽ダイエットを“ダイエット”として成功させた瞬間になったのです。
あなたにとっての“ダイエット”はなにか、みつけてみてください。
by shibaiku
記事公開日 2017/11/07
最終更新日 2017/11/07