母乳に含まれるラクトフェリンとは?
ラクトフェリンとは母乳に含まれるタンパク質のことで、ヒトの初乳には100ml中600mgほど含有されている。
涙、唾液、粘膜液や血液中にも存在し、免疫力の向上、炎症抑制やがん予防など、その働きは健康維持に不可欠。とりわけ、ビフィズス菌を増殖させて腸内をよい環境へと導くことで有名だ。
チーズや牛乳などの乳製品から摂ることもできるが、熱や胃酸に弱いため、食べ物からの摂取は少々困難。
1日の摂取量の目安は150~300mgといわれ、300mg摂取するには非加熱の牛乳を1リットル飲まなければならない計算。
とはいえ、市販の牛乳は加熱殺菌されているので、サプリメントで摂るのが賢明だ。
ラクトフェリンが内臓脂肪を減らす! ポイントは腸まで届かせること
ライオン(株)が、ラクトフェリンの有用性についての研究結果を発表した。ラクトフェリンのサプリメントを8週間摂取し続けたところ、内臓脂肪の面積が12.8平方センチメートル減少したという結果が報告された。
腹部のぜい肉が気になる年齢層には、耳寄りなデータだ。
内臓脂肪とは、腸の周りにある脂肪細胞のことで、食べ過ぎ、飲み過ぎなど、無駄な栄養が脂肪になって蓄積されたもの。
つきやすくもあるが、落としやすくもあるので、あきらめずに早めの改善が功を奏す。
ラクトフェリンは、脂肪を分解する酵素のリパーゼの働きを高め、脂肪が貯まることも防いでくれる。結果、内臓脂肪を落としやすく、つきにくくしてくれるのだ。
重要なポイントは、腸にきちんとラクトフェリンが届いているかということ。食べ物から摂取すると胃酸で分解されてしまうので、腸まで届くようにコーティングがされているサプリメントや食品を選ぶ必要がある。
ラクトフェリンが腸内環境を改善し、抗酸化力までアップさせる!
ラクトフェリンは、便秘、貧血、リウマチ、歯周病、花粉症、アレルギー、ドライアイ、インフルエンザ、ピロリ菌感染予防など、実に多くの身近な症状に有効性がある。老化防止、美肌、うつ病の改善にも役立っており、腸内環境を整え、免疫力を上げる作用がこれらの効果につながっている。
またラクトフェリンには、抗酸化力に優れ、紫外線や電磁波、ストレス、加齢などによって生まれる活性酸素から身体を守ってくれる力もある。
摂取に際しては、副作用はほとんどないが、摂りすぎると腸の活動が活発になりおなかが緩くなることがある。乳アレルギーがある人、妊娠中や授乳中は医師に相談してから摂取すること。
腸内環境が整うと、新陳代謝が活発化して血流がよくなり、免疫力の向上や十分な栄養吸収によってさまざまな病気の症状が改善される。ラクトフェリンは、現代人が健康を維持するうえで、意識したいもののひとつだ。
記事/Colorda(カラーダ)
by カラーダ
記事公開日 2016/11/13
最終更新日 2017/02/01